チーム戦におけるデッキ開発闘争~~赤緑の残光編(脚色過多注意)
チーム戦におけるデッキ開発闘争~~赤緑の残光編(脚色過多)



 チーム戦の要素にはまず合意が挙げられる。チームの結成とデッキの選択には三人の合意が必要不可欠だ。
 もちろん合意の内容は千差万別だが、共有できる価値観を順守しようというルールが自然発生するのは大体同じだろう。
 すなわちチームの結成とデッキの選択においては、前者はチームの雰囲気が後者はデッキの配色が決定される。
 無法者の三人でもそれぞれが7-0なら優勝するのが道理だが、そのチームが今後も維持できるかは自己以外の他者の合意が必要なのだ。

 MTGに限ったことではないが、競技は参加しないと結果が出せない。特にチーム戦においては継続して参加するのは価値の高い行為だろう。
 乱暴な話、MTGをくじ引きに置き換えれば参加者が個人大会もチーム大会も同じ120人であった場合、優勝の確率はまったく違うものになる。
 MTGをガラガラポンに例えてるようで心苦しいが、弱者が強者を打倒できるのは私にとって好ましいMTGの一つの要素だ。
 
 チーム戦は参加の条件を満たし続けることに意義がある。つまり曖昧な不文律を順守し、群れから脱落しない事こそが肝要なのだ。 
 その姿はアフリカの大草原を駆るヌー達のようなもの。ちょっとした不注意で土に還るという厳しさこそが、MTG界隈の縮図なのか。



 ここからは私自身の話に移ろうと思う。私自身の出自の話へ。
 長い期間、ティムは横浜の辺境に細々と、しかし営々とTCGの供給を行なってきた。
 私は高校の2年頃に競技のMTGに興味を持った。初めて芽生えた競技への探究心は私の行動範囲を飛躍的に広めた。
 その結果として私はカードショップ東白楽ティムへと足を運ぶことになる。そこはまさに異世界であり、異文化の極地だった。私は遊戯王、ガンダムウォー、MTG、種々のTCG坩堝へと身を投じたのだ。
 特に目を見張ったのはティム券という独自の通貨だろう。ここには独自の経済圏があり、日本国内にありながら異国のような異様をもつ。 
 私がチームを組むのはここで知り合った人間が多い。ふつうのPWC参加者からはティムという領域には馴染みがないと思う。もしかしたら今後、いろいろと記述する機会を設けるかも知れない。

 ようやく今回のチームの話だ。チームはナイトウケイスケ、ナガサキリョウ、ヒラガマサヒロで合意が成された。いわゆるティム系プレイヤーで徒党を組んだ形だ。
 そこで交わされたデッキ選択はナイトウ=トリコカラー、ナガサキ=リアニメイト、ヒラガ=赤緑というものだ。
 ここでの雰囲気では赤緑とは過去に話題になった赤緑トモハルビートを指していた。事実として私は直近まで赤緑トモハルに近似したものを構築していた。そして先日のペアスタンにおいてマヒロさんにデッキを貸したのだった。
 だがここで危惧していた、或いは予想される範疇の内容が現実になった。すなわちマヒロさんの惨敗である。(デッキの方に非があった事を確認した)
 このデッキを使えば大敗するかもしれない、そんな予想からこんなデッキを使えばボロ負けするに違いない、という確信めいたものへと変わってしまった。
 この結果を受けて尚、同デッキを使うのは合意の範疇かどうかは灰色だと思われた。ならばある程度の変更を加えるのはどうだろうか、間違いなく合意の範疇だろう。
 よって私はマヒロさんに事情を聞き、赤緑の範囲内において大幅な変更をする事に決めたのだった。それは敗北を重ねる可能性を低減させるような試みというよりも、敗北を重ねた場合への配慮に近いものであり、敗戦の弁を事前に用意する色が強かった。
 端的に言えば「やれることはやった。おれは悪くねえっ!」という論法だ。結果がでない努力よりも、失敗の印象を変える努力が求められるのだ。現代の闇と呼ぶべきものが垣間見えている。

 マヒロさんが使用した赤緑は貸した後に変更された部分があり、完全な詳細は把握していない。ベースがベースなので、おおかた土地が22枚とかのMOに普通に載ってるような形だと思われた。除去はタフネス4を意識してミジウムの迫撃砲を採用したらしい。
 私が彼から聞いた意見は以下のようなものだった。

・土地が多めにくると負ける
・突破する手段が少ない
・とにかく勝利へのアイディアがない

 挫けそうになったが、防衛関係の兵器開発の要求よりかはマシなんだろうと言い聞かせた。結果として私は以下のような解釈を施した。

・土地が多目にくると負ける→土地の総枚数を削る。カードの選択もより低コストにしよう。
・突破する手段が少ない→環境で採用されている生物は何かしらの除去耐性があるか、除去されても問題のない構成で臨んできている。最小のコストで最大の攻撃機会を獲得したい。
・とにかく勝利へのアイディアがない→対戦相手への圧力が希薄。戦略として確かな方針が必要。この75枚にしか出来ない概念、参加費を殉じるに足りるオリジナリティーを渇望している。

 今後は上記の三項目を順に甲乙丙とする。



・甲
 従来の赤緑は地獄乗りが採用されているが、これを採用しない。
 純粋な最大マナコストは3とする。3ターン目のボロスの反攻者プレイが最適行動である機会を低減せしめれば、3枚目の土地は多少遅れたターンでも問題は少なくなる。
 ロクソドンの強打者、修復の天使、ヴィズコーパの血男爵などのタフネス4の観点、および土地の引き過ぎを考慮したミジウムの迫撃砲は採用しない。超過を考えなければ弱体化した炎の切りつけに期待しない。
 土地は18枚までに圧縮する。

・乙
 火柱、灼熱の槍は効果が見込めない生物が多いので採用しない。コントロール型にも最低限の効果を保持し、多くの生物を擬似的でも構わないので1:1で処理できるカードが望ましい。よって瓦礫帯のマーカを採用する。
 ボロスの反攻者、吸血鬼の夜鷲などの対生物カードを無力化し、炎樹族の使者からプレイできる生物として火拳の打撃者を採用する。
 上記の二種により円滑に攻撃機会を獲得できる。

・丙
 構想として「殴れる戦場は作れる」が挙げられる。常に殴り続ける事をただ一つの目的にし、本デッキは存在するのだ。
 湧血を持ったカードはその性質上コンバットトリックであり、火力であり、生物でもある。ひとつひとつの戦闘が対戦相手の不利を創造する。対戦相手は前半から後半までブロッカーの勘定に追われるだろう。生物でもあることから自身もダメージの恒久的な資源になる。
 加えて湧血はデッキの生物率を飛躍的に向上させる。他に類を見ない40枚の生物の搭載はドムリ・ラーデを最も強く使えるデッキの一つに押し上げるだろう!



 以上の甲乙丙を大綱にして75枚のチーム用決戦赤緑ビートダウンが完成。速やかにハセシュン元帥に奏上、聡明な将軍はこれを電撃的に諒承した!!!



チーム:ハセシュン!!!席番号A
プレイヤー:ヒラガマサヒロ
デッキ:赤緑湧血ビートダウン

メインボード

ゴーア族の暴行者4
瓦礫帯のマーカ4

ドムリ・ラーデ2

ボロスの反攻者4
灰の盲信者4
火拳の打撃者4
稲妻のやっかいもの4
火打ち蹄の猪4
炎樹族のシャーマン4
ラクドスの哄笑者4
流城の貴族4

山10
踏み鳴らされる地4
根縛りの岩山4

サイドボード

火山の力4
火柱2
電謀3
頭蓋割り4
トーモッドの墓1
ドムリ・ラーデ1


 結果個人4-3!!! まあ相応か望外な結果に。赤緑の残光編(笑)

コメント

Hanoi
2013年5月8日1:32

ギルラン借りっぱなしでした!ごめんなさい><
持ち歩くようにするので、今度会ったときに返します~

Hanoi
2013年5月8日1:47

ハセシュン!!

まひろ
2013年5月8日2:03

改めてカードのレンタルありがとうございました。

デッキはその通り土地22、火力はミジウム、他スペル枠に怨恨を2枚入れたものでした。
やはり土地22での地獄乗りもミジウムも、リスク過多のように感じたのでこの形の方が断然強そうです。
怨恨はマナ効率が良い上にタフ4への最低限の解答にもなり良かったです。特にマーカをとるなら一層うま味が増すかも知れません。
それと、墓地対策は地の封印が強かったです。特にSCM使うコントロール相手にも、そのアド差で負けたように感じたので、必要かも知れません。

とまあ今さらの感想かもしれませんが、今後の参考になればと思います。

ゾルゲ
2013年5月8日9:04

Hanoiさん

カードの件は了解しました。ハセシュンいえーい

まひろさん

まひろさんの話は実経験に基いているし具体的で、大変参考になりますー。今後も適当に構ってください(笑)

ヰチ
2013年5月8日9:16

マーカ強かったん?

ゾルゲ
2013年5月8日9:33

ヰチ

攻めてる分には巨大化だからそれなり。

nophoto
Emmy
2013年5月18日6:15

There’s nothing like the rlieef of finding what you’re looking for.

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